家庭でチャーハンをおいしく作るポイントは何か?
すでに我が家では、ほぼ完成されたマイ・チャーハンレシピが存在します。ですが、もうワンランク上の味を目指すにあたり長い間、明確な答えを見出すことができていませんでした。何かが足りない… でもそれが何であるか見当がつかない…
宮崎県の高千穂で最高のヒノヒカリに出会う
今回はチャーハンが題材ですが、地方創生関連の記事となります。2016年7月、筆者が地方創生をサポートする仕事のため宮崎県へ取材に出向いたときのことです。
取材先の一つ宮崎県の高千穂は、古事記に登場する神話の舞台が数多く存在します。そして宮崎県下でもっとも多くの観光客が訪れるエリアでもあります。
日程の前半は、天岩戸神社や高千穂峡、国見ヶ丘などを撮影する予定でしたが、ゲリラ豪雨に見舞われ撮影地に近かった「おたに家」という手打ち蕎屋さんに雨宿りと昼食を兼ねて立ち寄りました。
おたに家さんの自家製のそば粉で打った十割そばは、つなぎがないのに喉越し滑らかなとても美味しい手打ち蕎麦でした。蕎麦の香りもすごくいい!
おたに家さんの自家製そば粉を使った 手打ち十割蕎麦「神楽そば」 |
食事が終わってもまだゲリラ豪雨が収まらないので、そば茶を頂きながら店内を見渡しているとレジ横に高千穂のお土産コーナーがありました。
おたに家さんの特別栽培米 ヒノヒカリ「おたに米」 |
あとでネット検索して知ったのですが「おたに家」さんは、農業生産法人で蕎麦の他に科学的な農薬・肥料を使用せず自家栽培した農産品や特別栽培米「おたに米」を販売されているとのこと。
高千穂の美しい棚田 |
自然豊かな高千穂の美しい棚田で丁寧に栽培されている「おたに米」は、5kgで3,240円/税込。以前記事にしたローマ法王に献上された神子原米(5kg:3,600円/税込)に匹敵する価格でしたので、話のネタに購入してみました。
シェア3位のヒノヒカリとは?
ヒノヒカリは食べたことはないけど、聞いたことがあるという印象でしたが、九州地方では一般的で、作付割合はコシヒカリ(36.1%)、ひとめぼれ(9.7%)に次ぐシェア第3位(9.0%)の品種です。(農林水産省:平成27年産 水稲の品種別作付動向)
ヒノヒカリ(南海102号)は、コシヒカリ(越南17号)と黄金晴(愛知40号)の交配によって生まれた水稲ウルチ米である。宮崎県総合農業試験場(農林水産省指定試験地)で育成された。財団法人穀物検定協会が毎年行う米食味ランキングにおいて、2001年(平成13年)度に熊本県城北産(菊池米)がヒノヒカリでは初めて最高の特Aにランクされた。その後もヒノヒカリの産地銘柄が特Aにランクされる例があり、特に、2011年には奈良県産ヒノヒカリが特A中の全国トップ3にランキングされている。~Wikipedia
コシヒカリの最高峰に近い「神子原米」との比較ですが、見た目は大きく異なり粒が大きい印象です。とりあえず味を確かめるために、おにぎりを作ってみました。
おたに米で作ったおにぎり |
写真をみてわかるように、一般的なヒノヒカリは小粒なのですが「おたに米」は、とにかく粒が大きい。
肝心の味ですが、なんというかコシヒカリのような甘味はなく、サッパリしているのに粒が大きいせいか、ずっしりして、ものすごく食べ応えがあります。
比較した神子原米は、白米ごはんだけでも、いくらでも食べられる印象でしたが、このヒノヒカリ「おたに米」は、白米ご飯単体では、ちょっと物足りない味です。しかし、米の粒感が際立っているので、丼物をはじめカレーライスやチャーハンとの相性は抜群ではないかと。
おたに米でチャーハンを作る
粒感が強いヒノヒカリ「おたに米」であれば、チャーハンの要であるパラパラ感を容易に出せるのではないかという推測の元、冒頭で紹介したマイ・チャーハンレシピで「おたに米チャーハン」を作ってみました。
果たして、予想通り普段よりも増してパラパラ感のあるチャーハンが出来上がりました。食感は最高。米粒ズッシリ感によって、卵やハムなどのチャーハンの旨みを今まで以上に味わうことができます。
ヒノヒカリは、その粒の大きさとサッパリした風味で、濃いめのおかずでもしっかりと受け止めることができます。そして、受け止めた味を食感によって更なる高みへと昇華させるすばらしいお米だと感じました。
一般的なヒノヒカリも平成以降の10年間で作付面積が70倍以上広がった人気急上昇の品種のようです。
閑話休題
かつて、チャーハンの味の決め手になる調味料には味覇(ウェイパー)を常用していましたが、販売する廣記商行と製造元の創味食品とのトラブルがあり、味覇(ウェイパー)を人気商品にした創味食品の味は、創味シャンタンDXのみでの提供になったので、我が家でもそれに習い中華万能調味料は「創味シャンタンDX」一択としています。