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地方創生

地方が勝つために!活用して損はない「クラウドサービス」インバウンド編

地方は勝ち組になれる!…』の続きです。地方には都会が持てない「地産コンテンツ」があり、それらを魅力的なストーリー(体験)と合わせれば、グローバルでも戦える可能性のある商品やサービスを提供できるという話でした。

お金を落としてくれる首都圏の顧客は、地方事業者が提供する「魅力的な地産コンテンツ」に対価を支払ってくれます。”魅力的な”というのが重要です。商品そのものの価値に加えて、それを購入して得られる素晴らしい体験やストーリーに付加価値があるのです。Webマーケティングでいう「エクスペリエンス」です。その地方でしかクリエイトできない「地産と体験」を提供できる商品(コンテンツ)を開発できれば、地方勝ち組の可能性は高まります。~前回記事より

粒度の細かさがマッチング度を高める

コスト以外でのクラウドサービスの利点は、粒度の細かいニーズのマッチングです。ネットがない時代、ネットが普及していない時代は、多くの人々に情報を届けるにはTVや新聞・雑誌などのメディア、ネットなら大手ポータルやショッピングモールといったマスコミしか手段がありませんでしたが、ネットの普及とクラウドの低コスト化でSNSやクラウドソーシングといったより個別のニーズにアプローチできるミニコミが台頭してきたのです。

粒度の細かいクラウドサービスのマッチング
クラウドの本質はユーザーとサプライヤーのマッチングを高めること

SNSやクラウドのミニコミは、フリーペーパーのようなアナログ時代のミニコミと異なり、情報伝達のスピードと情報拡散の範囲が比べものにならないくらい速く・広範囲におよびます。誰も知らない田舎町の地産コンテンツが、何らかのブレイクスルーで一気に全国区になる可能性も低くはありません。

クラウドサービスに参加することによって、全国区になる機会は平等に得られるのです。

おすすめのクラウドサービス

このクラウドサービスを利用すれば、ローカルドメインビジネスから抜け出せる可能性が高く、ブレイクスルーが期待できると思われる当サイトのおすすめを紹介していきます。

【農業のクラウドファンディング:OWNERS】

株式会社エル・エス・ピーが運営するサイト。果物・野菜などの生産物に対するオーナーとして参加し、収穫物や商品を受け取れる仕組み。生産者は広範囲から資金を調達でき、消費者はオーナーになることで希少なモノを手に入れたり、生産物ができるまでのプロセスをネット上やリアルの場で体験できるサービス。

http://itemtokyo.tumblr.com/post/137461548660/owners-オーナー制度プラットフォーム-ownersオーナーズ

単なるオーナー制度ではなく、生産活動に参加し生産者とコミュニケーションを取りながら関係を築いていくという新しいアプローチが特長。エントリーしている生産者の生産物は、レアで希少な果物などが多いようです。こういう付加価値の高い農産物であれば、グローバルに向けても充分通用すると思います。TPPで日本の農業が厳しくなるという話もありますが、逆に付加価値の高い農産物を生産している農家のみなさんには大きなチャンスであるのは間違いないと思います。

【BtoB産地直送市場:八面六臂(はちめんろっぴ)】

八面六臂株式会社が運営する鮮魚・精肉・農産物のEC。全国の生産者や市場から魚介類や農産物を仕入れ、飲食店向けに販売するBtoBサービス。卸・仲卸といった従来の市場を通した流通の非効率な面をITで効率化しより鮮度が高く、低価格な食材を提供できるのが最大の魅力。

http://itemtokyo.tumblr.com/post/137467597965/八面六臂

16時から深夜2時までの注文を翌日の9~15時に配達したり、アジ1本とカツオを4分の1といった細かい注文にも対応するためにITを駆使した新しいしくみと効率化を追求しているのが最大の特長。iPadやスマートフォンの登場で、情報のやり取りなどのコミュニケーションが電話やFAXが主流というリアルな市場や生産者の場に流通を効率化するIT導入が実現出来たとのこと。生産者にとっても八面六臂のサポートを受けることにより、飲食店の多様なニーズに対応することで新しい購入先獲得の期待が広がります。

【観光サービス:TRIP(トリップ)】

株式会社LIGの子会社である株式会社TRIPが提供する観光商品や観光体験を売買するサイト。物販と異なり地域の観光商品というのは、商品開発はもちろん販売するにも旅行代理店の扱いに左右されるなど商品流通に問題が山積していました。観光する側も画一的な商品では魅力を感じず、観光による地域活性化を盛り上げるには、TRIPのような粒度の細かい情報提供と観光商品の必要性があったのではないかと思います。

http://itemtokyo.tumblr.com/post/137469293615/tripトリップ地域の魅力的な観光体験が見つかります

このサービスこそ地産コンテンツを開発するうってつけの入門編だと思います。観光地のワクワクしたり、ドキドキしたり楽しい体験を商品にするわけですから、まさに地産コンテンツとしてのストーリーが必要。とにかくたくさんの体験商品をリリースしてユーザーの感触を確かめてみるといったマーケティングとしての活用も出来るのではないでしょうか。

【民泊:とまりーな】

とまれる株式会社が提供する民泊。airbnbの日本ローカル版というイメージはなく、農家や古民家に泊まれるといった田舎体験がエクセレンス。

http://itemtokyo.tumblr.com/post/137471161610/とまりーな-民泊で楽しむ田舎体験

農家や古民家に泊まれるというポイントは、単なる地方の宿泊施設の活性化というものではなく「移住促進」という側面も期待できると思います。商業施設での宿泊では地元の人達のとコミュニケーションは取りにくいですが、現役農家の家に宿泊となると、地元との交流目的での宿泊やレジャー、移住候補地の視察という観光とは少し違ったニーズも取り込めるかもしれない。また宿泊所を提供する地元の人達も宿泊者と交流することにより、地域の魅力の発掘のヒントなどを学べる機会を得られるのではないでしょうか。

【地方自治体向け:さとふる】

株式会社さとふるが提供するふるさと納税推進サイト。確定申告しないサラリーマンも利用できる特例制度が制定されてから急速に延びているふるさと納税。気軽に検索したり簡易な手続きで利用できるのが特長。

http://itemtokyo.tumblr.com/post/137471755065/ふるさと納税さとふる-はじめてのふるさと納税

この制度はたんなる地方にお金を回すということではなく、利用者に対して地方自治体がさまざまなプレゼンテーションを行なえる機会を得たと考えると大きな可能性を感じます。たとえば、地元のおいしい農産物をお礼品として提供する際、その地域で農業を行なうための制度や空き農地の情報などを同梱し移住を促進する等、お礼品をトリガーとして地域に人を呼び込むというマーケティングや営業活動が出来るようになるわけです。

クラウドは全体のボトムアップに貢献する

この記事を書くためにいろいろ情報を集めていたのですが、2015年7月に放送された「ナポレオンの村」って実話だったんですね。限界集落をひとりの公務員がやってきて、さまざまな村おこし施策で村を立て直すというユニークなストーリーでした。この話は、たまたま非常に能力が高く独創的なアイデアをもった人材が現れて成功した例ですが、クラウドサービスはそういう属人的であるユニークなアイデアが生まれるのをITのしくみで促進させるものであると思います。

クラウドで地方が勝つ!今後の地方の活躍が楽しみです。

【関連情報

※このBLOG(99 Lebensart:旧名 スマートデバイスで仕事を変える!)は、株式会社アイテムのテストマーケティングサイトです。

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