「モバイル」の本来の真価が発揮されるといえば「出張」、出張といえばモバイル。移動中の通信環境、宿泊ホテルでの情報収集や各種ドキュメント鑑賞など、自宅と異なる環境下でいかに快適に過ごすか?がビジネス出張を楽しいものにするポイントといえるでしょう。
筆者も新しい仕事の関係で全国の出張が増えてきました。最近では月に1~2回は出張でビジネスホテルに宿泊しています。出張の都度、遭遇する問題を解決するために、さまざまなモバイル機器やガジェットを買い足していくのですが、それがどんどん増えて、まるで、膨れあがった借金を別の借金で返済している自転車操業のような、モバイル肥大化状態になってしまいました。
こうなると利便性を逆に損ないかねないので、モバイル断捨離を断行しました。その統合のために用意したアイテムは下記の3つ。
左からモバイル・無線ルータ/バッテリー/急速充電器 |
モバイルガジェットの肥大化を解決
モバイル統合で最初に取りかかるべきは、コード類、機器が増えるほどコードやアダプタが増えていき、モバイル本来のスマートさとはかけ離れた状態になっていきます。
真っ先になんとかしたいのは、これ
機器の増加によってコードが増えるのは仕方ないとして、それぞれの電源を確保するためのアダプタが、邪魔そのもの。そもそもビジネスホテルのシングル部屋に多くのコンセントは期待できません。最近は3又タップなどが常備されては来ていますが、小さなタップにいくつもアダプタを抜き差しする面倒さは避けたいものです。
電源アダプタを統合
まず最初に、モバイルガジェットのスリム化として、ホテルの数少ない電源口を有効に利用するため、機器個別の電源アダプタを統合する事にしました。
急速USB充電器なら、100V電源口1つで2~6つのUSBポートに電源供給が可能になります。モバイル用のUSB充電器なら上記のようなコンセントに直接差し込む形式がコンパクトでよいと思うのですが、筆者が選んだのは電源コードで接続するバージョン。
あえてコンパクトさを捨てたのには、理由があってのこと。ご存知の方も多いと思いますが、ビジネスホテルのコンセント口は、必ずしも良い場所にあるとは限らないのです。TVや冷蔵庫の裏だったり、部屋の端っこの壁下だったり。
コンセントに直接差し込む充電器の場合は、こういったケースでは逆に不便を感じてしまいます。
モバイルバッテリーは大型化を甘受
スマートフォンやタブレットのバッテリーに関しては、まだまだ安心できません。ネットサーフィンしていればあっという間にバッテリーが減っていきます。出張のような長時間バッテリーでの使用を余儀なくされるシーンでは、モバイルバッテリーの携帯は不可欠になりつつあります。
特にスマホは大型化して充電容量も増えていますので、モバイルバッテリーは大容量化、大型化するのを甘受せざるを得ないのが現状です。
モバイルバッテリー購入・使用で気をつけるべき点は安全に充電できるかです。また、バッテリーに関しては品質差が激しい傾向があるので、なるべく日本製、保証期間が長い製品を選んだ方がよいでしょう。
充電に使用するUSBケーブルとの相性も留意し出力Aの数値も確認しておけば安心です。選定に迷うようであれば、雑誌のモバイルバッテリー特集などをご参考下さい。
安全性を重視すべき通信環境
さて、通信環境に関してはLTEの普及でスマホのデザリングが主流になり、モバイルルータは不要になりつつあります。ただし、LTEはパケット通信量制限があるので、出張先での動画や音楽ストリーミングには要注意。ホテル内では、なるべく施設のネット環境を使ってパケット通信料を節約したいものです。
ところが、ホテル側が設置したWi-Fiには、暗号化されていなかったりセキュリティの甘いWEPキーだったりします。こうなるとビジネスシーンでの安易な接続は要注意。下記の様なハッキングの対象にもなりかねません。詳細はこちらの記事参照。
上図はスマホの例ですが、ウィルス対策ソフトをインストールしていないノートPCでも同様です。
さらに、海外のホテルなどは、Wi-Fiがつながりにくい、速度が遅いとか、有線LANしかなかったりします。そういう場合に備えたのがこのポータブル無線ルータです。
ホテルにWi-Fiがなくても、ホテル施設の有線LANにこの無線LANルータを接続すれば、自分だけの無線環境が構築できます。
まず、ポータブル無線ルータを使う利点は、通信速度です。多くのWi-Fiは、11gで50Mbps程度の速度ですが、このポータブルルータならホテルの有線LANにつないで最大11ac/433Mbpsまで出せます。(有線LANが1000BASE-T以上の場合)。
そして無線LANのセキュリティも強固なWPA2-PSKなので安心して使えます。
エンタメガジェットも追加で
ここまでで、電源配線、バッテリー、通信環境といったベーシックな環境は、最小限・最大パフォーマンスで揃えられたと自負しています。
ここからは、部屋でリラックスしたり、くつろぐ時に役立つガジェットをご紹介しましょう。
まずは音楽。
筆者一番お気に入りのSONY SRS-X1。Blutootht通信でスマホ、タブレットなどと連携します。自宅では入浴中にハイレゾやAmazonのPrime Musicを聞くのに使っていますが、サイズが軟式野球ボールより少し大きいくらいなので、出張先にも連れて行きます。
ホテルにチェックインして部屋に入ると、まずこれを使ってスマホから音楽をかけてリラックス。晩ご飯を食べた後、ホテルの風呂でも音楽。そして、就寝までの映画タイムでもAmazonプライムビデオを迫力ある音声で楽しんでいます。
現時点での筆者のモバイルガジェットはこうなりました。充電はUSB充電器にひとつにまとめられるので、うっかり忘れも防げるし、すっきり感が違います。
現時点のスリム化したガジェット:左からノートPC、モバイルバッテリー、ポータブルスピーカー、USB急速充電器、iPhone6s Plus、PHS子機、ポータブル無線LANルータ |
さらに、宿泊先のTVが大型でHDMIポート付なら、Fire TV Stickを持って行けば、大画面でAmazonプライムビデオの映画を楽しめます。
スマホやタブレットと通信ネットワークがあれば、ビジネスの出張先でも思いの外、enjoyすることができますね。
【参考情報】
自宅でもUSBコードでの充電って面倒になっていませんか?USB口のついた電源タップを購入するのもありですが、一箇所にまとめたければ、USB充電器の大型バージョンがおすすめです。
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